MC79

不審船船作ります。

 昔からの読者は多分作るだろうと思われたかもしれないが・・作ります。不審船です。もっとも関係国が認めた訳で不審船なのか、偵察船なのか何だか分からない、北朝鮮、使途不明軍備船である。さて、僕はバリバリの文科系で在って船やこの種の流体力学等を学んだ訳でも無くこの分野の知識と言えば一般素人と変わりは無い。まっ多少の知識と言えばプラモ好き、その周辺の戦記等を読んだ位で在ります。ただこの程度で在っても今回引き上げられた写真を見た時、船底の形状等にはいささか驚いた訳で素人が六角大王とMODELAでこの程度は構造を表現し、そこから判断、推理する事が出来る事を書きたいと思った訳です。

1.今回使用するのは各新聞等に掲載されたこの写真1枚です。何度か御紹介しましたが、六角大王のマンガモードという機能で製作します。新聞の写真をスキャナーでデータ化し、六角大王のマンガモードに読み込んだ画像です。

2.このマンガモードという機能は元々は顔を製作する為に作られたものですが、対象物(斜から見たなるべくフラットな画像)の左右対象の同一ポイントを指定し、それを結んで面を構成させていく事によって形状データにするという機能は結構使えます。この写真の中で判断出来るポイントを指定します。

3.最初に船首部分と船尾部分での幅が平行になる所を最初に指定しておくと便利です。

4.この辺の作業は一見難しい様に見えるかもしれませんが、模型好きならば簡単かと思います。この写真から得られる情報から大体の形はとらえられました。

5.ここでマンガモードから左右対称モードにします。一度左右対象に移すとマンガモードには戻れませんからマンガモードの最終作業が終わった時点で一度サーブした方が、仮に対象モードで失敗しても良いので必ずセーブして下さい。

6.左右対象モードとは半面を製作すれば対象面も作れる機能です。マンガモードで製作したデータをもう少し丁寧に分割していく印象で作業を進めます。

7.大体完成です。六角大王はポリゴンモデラーですから何度か記述しましたが実体データはカクカクの面の集合です。

8.これはカクカクの面を一定の曲面として描画する表示ですが、かなり実体はとらえられた事が確認できるかと思います。

9.このデータをMODELAで切削可能なDXFデータで出力し、切削設定をするMODELA PLAYER(いわゆるCAMソフトと呼ばれる訳ですが)に読み込みます。

10.MDX15でフォームに切削した船体の半面です。僕は切削材は安い、早いのフォームが多いです。これをシリコンで型取りして樹脂化した方がコスト的にも又修正する場合も楽だからです。お金と時間の在る方はワックス、ケミカルウッド等のフォームより表面が綺麗に仕上がる材料を使っても良いですが、これはあくまでも原型の原型なのでこの方法がベストかと思っております。

11.切削完了したものにワセリンを塗ります。これは型を取るシリコンが硬化してから剥がしやすくする為とフォームの表面のザラザラを少なくする為です。

12.シリコンを流し、硬化した状態です。

13.型に樹脂を流して原型の原型が完成です。前記した様にカクカクの面の集合になっています。リバースエンジニアリング(もどき?)とは細かい曲面はこれを整形し、その後PICZA機能を利用して3Dデータとして完成させるという事です。カクカク面が分かりやすい様に角部分を強調してあります。

14.元の形はとらえられていますからこれにRをつける作業は早いです。かなり正確に形状が出来たと思います。

15.これをPICZA機能で読み込みます。MDX15/20は切削ユニットからPICZAユニットに交換すれば3次元スキャナーとなります。

16.セットはこの様に少し浮かせて置きます。こうすれば中心線までの形状部分だけを読み込みできます。

17.この位の大きさ(長さ13cm)ならば0.5mm〜1mmピッチ程度で充分かと思います。読み込んだ画面です。

18.PICZAの専用ソフトDr.PICZAの便利な機能に『データ出力時に裏面を張る』というものが在ります。半面のデータも裏が付いた船体の形として出力されます。

19.仮にこれをバキュームで作ろうと思ったら船底の方から切削して船底の原型を作れば良い訳です。

20.完成した船体データを描画して今回はRHINOで表示してみました。

さて、ここまでやってしまってからニュースでこの船が陸揚げされる映像を見る事が出来ましたが、詳しく見ると、今回のデータよりもっと過激な(というか野蛮なと言った方が良いが)船底で、その後部は多少のV字も無く、完全な平面だった。前記した様に船に関する知識はほとんど無しの素人であるが、この船体構造を見て推察される事は多々在る。まず、エンジンを4台、スクリュー4個、確かに早いだろう。しかしこの船底構造では大ハイドロプレーニング現象船になる事は間違い無い。舵が2個付いているのはその為だろが、極めて不安定なのではないか?これで早い船が作れるのなら何処でもやっている筈で『早い車です。』と言ってホットロッドを市販する阿呆なメーカーが無い様に一般的な価値感は無視された構造かと思う。又、疑問なのは、運ぶ物が少数の人間だったり巷で言われている覚醒剤だったとしても、おそらく低燃費とは思えないエンジンの燃料が足りるかという事だ。通常は全ての機関を使用しなかったとしても洋上で燃料を補給する何かが存在したのではないかと思われる。在ったとしたらその船は何処から来たかである。MODELA腕自慢会の打ち上げの時、在るユーザーがこの事件で保安庁が20mm機関砲で威嚇射撃する映像を見て、大戦末期の米軍機のガンカメラが撮らえた日本機の撃墜映像の様で哀れだと言っていた。素人でもこの程度の事は推察出来る訳で、この様な構造の物を作る国家、組織という物自体、継続する事はあまり長く無いのではないかと考える。

『1/50コンテッサ900 350円市販計画』の予定でしたが急遽変更致しました。

zacoda.com 寺部龍介 http://www.zacoda.jp/

 

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