MC71
昨年の夏、家族で熱川のバナナワニ園に行った。バナナワニ園にはバナナが生えていてワニが沢山居た・・いなたい・・ガキ共を連れて階段を上がるとオリが並ぶフロアーに出た。おー!小さい動物園が在るのか・・と最初のオリを見ると、レッサーパンダが居た。『ヤー可愛いね!レッサーパンダだよ。隣は何が居るのかな?』・・と見ると・・又レッサーパンダだった。いや正確には東レッサーパンダと書いてあった。そして、結局そのフロアーは全てレッサーパンダだった。バナナワニ園はバナナワニレッサーパンダ園にするべきだと思った。厳密には違うのかもしれないが、私には最初のレッサーパンダと東レッサーパンダの区別はつかなかった。さて、どーしてこんな話をしたかと言うと、世間には血はつながっていなくても、多分自分と同一種なのではないか?と思う人間も居るという事が言いたかったのです。
杉浦富夫というMODELAユーザーが居て、会ったのは一度しか無いのだが、この同種ではないかという気がしている。彼は、産業用ロボット等の産業機械から蒸気タービン等の原動機、最近は風力発電や宇宙ステーションに至るまで多くの実績を有している『SMD杉浦設計事務所』の代表で在る。僕の様に趣味でいい加減にものを作っている人間が同じだ等と言うのは失礼かもしれないし、(と書いているが失礼とは全然思っておりません。)例えば僕はラジコン飛行機が作りたいと思ったら適当に市販品を改造しているが、彼の場合は当然翼を設計し、プロ用機材で製作、更にその主翼が仮に音速になった時の模様をPC上で再現したりしている訳で、レベルは大きく違うのだが、『ものを作りたい』というノリにおいて、又、ロマンと言っては大袈裟だが、そこに在る価値観が同種と感じるのである。まったく関係無いが、先日女房と喧嘩してむしゃくしゃしたのでつい変な事を言って(僕は冗談のつもりがあまりにもタイミングが合ってしまった気の毒な方かと思うが)江ノ島で捕まっちゃった人が居たが、彼は絶対一瞬あれは寺部じゃないか?と思ったかもしれないし、僕も一瞬彼かと心配したので在る。横浜の某住宅地上空に1/20の!ゼロ戦とムスタングが飛んでいたら、それを物干から操縦しているのは彼だ。まっという事で、いつか一緒に何かやりたいと思っていた所、丁度良い話が来た。(写真1,2)
地元の湘南ビーチFM http://www.beachfm.co.jp/ から僕の活動を紹介したいというお話だった。ローカルFMと言えども最近はほとんどがインターネットでホームページを開設しており、葉山マリーナから発信しているこの局もネット経由で世界中で聞く事が出来るし、画像もリアルタイムで発信している。『石井信平のキャビントーク』という番組で僕の活動を勝手に喋らせてくれるとの事。パーソナリティーの石井さんは多くの媒体にコラム、書評、翻訳等を執筆されており、御意見には同感に思う事多くこちらとしても光栄だった。早速、杉浦氏にメールを送り企みを開始した。
まず、一般の方に僕の活動を説明するのは結構大変で、製造業の方や模型とかの趣味を持っている方以外は多分何だか分からない方も多いと思う。具体的に何が出来るのか分かりやすく、又インターネットの環境も使用した面白い事は何か?そこで瞬時に頭に浮かんだのが杉浦氏であった。彼は自分のホームページでKAMECAMERA(TORTOIS)LIVEという、つまり飼っているカメの水層の実況中継を行っている。何でこんな事をやっているかと言うと、外出先からでもインターネットで自分の家の切削機の作業状況確認する事が出来るからなのだが、普段はカメという事だ。これを使わない手は無いと思った。(写真3,4)
迎えた本番、まず、僕のやっている事は何か?一言で言えば『小型3次元加工機プロデュ−ス』なんじゃないかという事で・・別に名前なんてどーでも良いが・・石井さんから最初に『小型3次元加工機プロデュ−ス・・とは何ですか?』と質問をされたら直ぐに、スタジオの外に出て石井さんの写真をデジカメで撮影した。(写真5)
それを僕のPBOOKに落とし、六角大王でデータ化する。PBOOKのモニターミラーリングでその画像は局のインターネットから流した。計画では『GET BACK』一曲で完成する予定だったが多少オーバーした。(写真6,7,8)
完成した3次元データをdxfにして 杉浦機械設計事務所にメールで送った。データの容量は2メガ程だったが、若干送付には時間がかかったものの無事到着した。(写真9)
ここからは杉浦氏の作業、以前御紹介したが僕はこの様なデータの場合、データ上での加工では無くどんどんMODELAで削ってしまい、シリコン型を作って樹脂化、手作業で整形してそれを原型にする訳だが、簡単に言うと、彼等の様なプロの現場では高度なソフトを使用してこの部分も全てPC上で行っている。六角大王のデータはポリゴンデータと言って、形は平面の集合で表されている。つまり曲面はカクカク面な訳だ。簡単に言えばこのカクカクを僕は手作業でツルツル曲面(サーフェーサーを何度か吹き整形する訳よ)にしているという事です。(この辺、口で説明するの大変なんだよね)(写真10,11)
完成したデータは高度なCAMソフト『クラフトミル』で切削設定を行っている。杉浦さんは自身のカメ水層中継カメラをMODELA MDX500に取り付け石井さんの形状データが切削される様子を会社のホームページに反映させた。それを僕が局からアクセスし、その画面を又局のネット画象に反映する。石井さんのデータが切削されて行く画像を発信しながら番組を続けた。その間僕と杉浦氏の電話の会話が流れた。実は放送前日にいくら何でもぶっつけ本番は危険だろうという事で前回ちょっこっと紹介したミカちゃん(ミキちゃんは間違え)のデータで中継実験をしていたのだが、パーフェクトハズバンドと呼ばれる私だが、このデータの事は多分女房もこの番組聞くから、在らぬ誤解を避ける為に絶対言うなよ!と言っていたにも関わらず杉浦氏は『昨日の女の子のデータだけど・・あ〜言っちゃーいけなかったんだよね!』と発言したのである。その後、私がどういう事になったかは書かないでおこう。(写真12,13)
更にMSNチャットで視聴者からの意見を募集した。テーマはいきなり『日本経済は回復するか』というもので、結構重たかったのだが、丁度杉浦事務所に切削ソフトのバージョンアップで来ていたリアルファクトリーの吉尾さんに振ってしまった。彼が根が非常に真面目という事が分かった会話が出来た。結局この話題には結論は出なかった・・出る訳無い。
2時間の番組はあっと言う間に終わった。結局番組内で切削を完了する事は出来なかったが、翌日杉浦氏から写真の様な石井さんが送られて来た。予期しないトラブル等も在ったが我々は非常に満足出来た。自分で言うのも何だが、この時間帯(土曜日深夜11:00〜1:00)の我が国のどのTV局、ラジオ局よりも先進的な番組が出来たと思っている。使った機材はそんじょそこらで売ってるものばかりだ。次ぎは光学スキャナーで取り込んだ裸のオネ−チャンでも発信しちまおうかと思っている。終わってからも多くの方々からメールを頂いたが、その一部を御紹介する。(写真14)
インターネットでラジオを聞きながら、2元生中継で画像も見れ、しかもチャットやメールでリスナーからの質問にも答える、まさにインタラクティブ放送でTV以上の事をやってのけた。TVでやろうと思ったら機材だけでも大変なことになるのに、普通のPCだけでこれだけのことが出来る。これは大変なことです。湘南ビーチFMと言うローカル放送局の番組を世界中何処でも聞き(見る)ことが出来るのです。理屈では分かっているが実際に見ると、ものすごい可能性を秘めていることが分かる。巨大メディアのTV局が作るくだらないバラエティーを見るよりも個人の作った番組を見ることのほうが面白いと言う時代が来るのかも知れないですね。そういう時代がくれば個人の主体性や個性が尊重されて、人的にも経済的にも豊かな時代になるのではないでしょうか?
楽しく聞かせていただきました。
ところで、napstar fabbingというのを聞いたことはありますか?
1年前、ナップスター騒動最中のサンフランシスコで、取材したことがあります。
今、色々なホビイストが3DデータをP2Pのネット上でやりとりしています。
エネックスという会社は、一般家庭向けに数万円で切削機(樹脂成型機だったか な?)を販売することで、あらゆる物品をネット上で“bit化して”流通できるようにす る、壮大な構想を持っています。
今出来るのはおもちゃなどですが、将来は自動車さえ、、、と言っていました。
http://www.ennex.com/publish/200102-Napster/index.asp
もっと機械が安くなれば、面白いことになりそうですね。
では、第2回を楽しみにしています!
チャットのテーマにもした景気の話だが、我が国がこれから生きて行く為に必要な産業は何か?人々が楽しく過ごせる為にはどういう事が必要か?という面から考えれば、大変僭越だが多分簡単な事なんじゃないかと思う。僕だけでは無くそう考えている方は多いと思うが、それは、儲けようと思わない事なんじゃないか?損得を最初から考えないで始まる事、いかにそれが好きかという事が重要かと思っている。勿論、今の構造改革というのも重要で我が国には損得すら無視して採算の取れない業種、企業、何も出来ない人間を過保護にしてしまった訳で、(当事者は勿論そう思っていない。正確にはやろうと思っても出来ない環境システムを作ってしまったという事かと思う。)これは調整しない限りそれ以前の問題だ。残念ながら残された時間はあまり無いのではないかと感じる事も在るが、好きな事を一心不乱にやる。多分これが一番良い事なんじゃないかと思っている。