model cars 63

 

 早いもので家庭用低価格3次元切削機と呼べるMODELAを使い始めてからかなりになり、知らない内に(本当にただ好きでやっているだけなのだが)こっち関係のパイオニアか?まっ、この業界の末席を汚している様な事になってしまったが、最近使っていて何が良いかと聞かれる事も多い。これを経験出来て一番良かった事というのは、知らない内に一人製造会社になってしまった事だ。大変僭越かつ生意気ではございますが・・例えば在る製造メーカーの企画者が製品を思いつきデザインしたとしよう。彼は早速設計部門へ行き説明する。ここで問題となるのがデザイナーの感覚と設計部門の考え方、デザイナーは『ここはスーとしててペロっとなってて欲しい』と言う。設計部門では通用しない『ここは何アールの曲線なのかハッキリしろ』という事だ。まっ解決したとしよう。設計部門から今度は製造部門へ行くと又問題が生じる。『こんな形は我が社の機械では出来ない。この部分は設計変更しろ。』又解決したとしよう。今度は量産部門『試作品は出来るが安価な量産材では強度が出ない。ここは別パーツにしてくれ。』結果としてデザイナーの感性とはかなり離れたものが出来上がる。最近は解決しつつある筈だがこういう問題は我が寺部社では持ち上がらない。(遊びのものを作っている訳でシビアさが違うという事は在るが、)何故ならば、僕は一人で企画者、デザイナー、設計者、工場責任者、製造(型部門)責任者、資材調達を兼ねているからだ。今回の様に模型データを作成している段階で他部門の能力は全て頭に入っている訳で無駄な事はしないし、又製造段階で解決出来ない事は型でとか、データ化する時点でパーツ分けするといった事が瞬時で判断出来る様に知らない内になってしまった。

 さて、我が国は今後付加価値の高い製品を作れなければ未来は無いと言われているそうだが、付加価値の代表はデザインかと思う。最近ある電気量販店のチラシを見たら、扇風機というものは1850円で売っているものらしい。模型と扇風機を比べてどっちが偉いかと言えば扇風機の方が遥かに働き者であるという事で偉いと私は思う。その扇風機1850円を売る為にお店は新聞の媒体にカラー写真で表記をし、蛍光灯が沢山の店鋪で世界一の電気代を払い。世界一高い家賃を払って、世界一高い人件費の方が『いらっしゃいませ、有り難うございました』と言ってくれて、配送のおじさんは世界一高い自動車関連の税金を払って、世界一高いガソリンを使って、世界一高い道路料を払って物流を結ぶ。奥さんの伸子さん(47才仮名)はパートで世界一高い長男の教育費を捻出し、親の苦労をよそに長男は今日も世界一高い携帯でチャットを楽しむ。これで、全部儲けだったとしても1850円である。最もそれを見ている消費者の中にもチラシを見て自宅の世界一高い通話料の電話で注文する行為に費やす時間が、何にもしないで入って来る自身の人件費からのタイムコストを超えている人も多々いらっしゃるかと思う。だったら1850円の扇風機をデザインの力で10000円位上げて世界一高い扇風機は出来ないのだろうか?

 前回に引き続きミノルタマクラーレンM12の製作工程を御紹介する。御紹介した様に今回も六角大王のマンガモードを使用して実車の写真からデータを製作している。図面等では無く、ある意味イメージからだけでも我々の頭と経験をパソコンの手を借りて生かし、形状データ作成をするというこの連載のテーマ『デジアナ』そのものかと思う。その前に今回のM12製作でも実験的に使用する予定のミノルタの光学式3次元スキャナーVIVID(前回VIVIDOとスペルを間違えてしまった)で読み込んだ僕自身の形状データがリアルファクトリーさんの御協力で完成したのでこんなものを作ってしまった。父親の権威を幼い内から教育する為に有効と判断したが、次男には大変不評であります。

 

 

1. 前回はここまで、写真から判明する対象ポイントを指事し、線で結んで面とし大体の骨格を作った。

2.ここまでの形状を別画面(線と角張った面)で表示したもの。サイドの下部分を作る。

実際この部分は下に回り込んでいて上面から切削する場合は表現出来ないのだが、

3.1面図でポイントを置き、4面図にして場所を設定する。

4.簡単だが、確認用にサイド部分は出来た。次にこれも上面からの切削では表現出来ないが、

ホイルアーチを製作。(サイド部分は別の資料から製作する予定)

5.上記の作業で位置を決め、これで大体の骨格は完成とする。左右非対称のコクピットはここでは製作しない。前回述べたが、今回は大体の基本形状を製作しVIVIDの光学式スキャナーの個性をどう生かすかというのがポイントで細部の表現はこの次の段階で行う。

6.このデータを4面図にして各ポイントの並びを自然な形に整える。一度引いた線を消してポイントを増やしたり、減らしたりする事も行う。

7.大体整理した状況、単色面と線で表示。

8,整理が完成した画像、8透視図、9上面図、10 4面図で透視図は曲面として表示。

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11.これを元の写真に重ねる。ワイヤー表示で見る。この写真はかなりフラットに撮られた写真なのでこのデータを下の写真に合わせ形を各点、面を移動させて合わせてしまう。基本形はこれでかなり近いと思う。

12. 大体合わせた状態で曲面と線表示にしてみた所、良ければdxfデータとして出力する。

13.ここからmodelaの登場、MDX15の切削範囲で大きさを指定する。

14. 先に述べた様にまず上面から下まで切削する。深さを指定する画面。

15.ツールパスを表示。材料はフォームで切削する。

16.フォームなら15の切削能力ならば短時間で切削出来る。具体的には午前中娘の幼稚園のバザーに行っている間に完了した。

17.切削したフォームにワセリンを塗り、シリコンがくっつかない様にして型取り。

次回はこれから樹脂化整形したものをVIVIDとPICZAで読み込み、光学式、直接式のスキャナー特性と具体的作業を御報告する。ん〜nextのマウスはカッコイイ!(nextのお話も少々・・御期待下さい)


 

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