MODEL CARS連載

ZACO制作室楽園デジアナ模型教室 

ネコ パブリッシングより発売のMODEL CARSで、37号から連載している記事を紹介します。MODELA,PICZAを中心に初心者にも分かりやすくデジタル環境を利用した模型製作を解説しております。実は!最初の方はデータをとばしてしまいました。とりあえず、どんなものか画像で参考にして下さい。

連載の過去の記事INDEXはこちらです。

連載 2005/8月発売号

G5は快適

久々にパワーマックを買いました。PBOOKの性能がG4になってからは飛躍的に向上した為、ちょっとしたモデリングソフトでもストレスは感じなかったし、かなり重たい動画編集等でも可能だった為、数年間は正にPBOOK一台でネットもメールも遊びも仕事も全てこなしていた訳ですが、それと引き換えに視力は急速に衰えました。当然年齢も在りますが・・やはり大きめのデジタルディスプレー環境で長時間の作業は机の上でやるべきだったと少々後悔しております。少し前にご紹介したZブラシはかなりマシンパワーが要求されますが、非常に楽です。PC 作業の多い方はやっぱりBOOKで全てというのはなるべく避けた方が良いかと思います。

*注 筆者は3Dデータの作成にMACを使用しているという事です。MODELA制御関係ソフトは全てWIN環境のみでMACでは使用出来ません。

細かい刃による切削

さて今回は細かい刃(ストレートエンドミル)による切削例をご紹介します。刃幅0.1mmという細かいミルです。実は僕は今まで0.3mm以下の刃幅のミルはあまり使っていません。理由としては、それ程細かい切削を行う必要が無かった事も在りますが、大きな理由としては、まず0.1mmの刃は高いです。大体1本1万円以上します。そして非常に折れやすいです。切削中、又工具交換の時の不注意等、無情に簡単に折れます。1万円があっという間にパーはかなりショックでして、なるべくそういう切削は避けたいという事で、正確では無いけれど、細かいモールド等は少し径の大きいボールエンドミルやV字カッターを使っております。ボールは切削面が小さいですから、ごまかしがききます。先がV字の主に字を浅く切削する時に用いるカッター刃は切削の深さを調整してそれらしく表現出来ます。まっしかし現在作例紹介として1/144〜1/150を選んでおります。PICZAでの3次元スキャン時の設定からMODELAでの切削まで、最悪ミル代だけで数万円の出費を覚悟の上、決死の思いでご紹介したいと思います。

 

ミハエルでもシューマッハじゃ無くビットマンですみません

いや・・自動車模型誌で在りながら、本当にすみません!今回作例は某雑誌おまけの1/48ミハエル・ビットマンです。これをPICZAで読み込みまして1/144に縮小切削、前回ご紹介のタカラワールドタンク赤外線コントロール改造ティーゲル1型に乗せよう・・と思いました。文句無いでしょ!最悪ミル代だけで数万の出費のリスクですから!・・

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PICZAでの読み込み

元のモデルのスキャンです。PICZAの読み込みピッチをどの位にするかは前回少しご紹介しましたが、今回は1/48を1/144に縮小する訳です。つまり33.3・・%になります。

MDX15/20の最小機械精度は0.025mmですから、0.025÷33.3%、つまり約0.075ピッチ以下で読み込んでも意味がありません。現実的には0,1〜0.3程度のピッチで充分です。

1.まず1/48を粘土で固定、読み込みます。腕は別に上半身+部分を正面からスキャンしました。

2.PICZAの最小ピッチは0.05ですが前記の様にそれで読み込む必然性は在りません。まず2mmで全体を読み込んでから部分的に0.05〜0.1で再読み込みしました。

3.読み込んだデータを切削出来るデータ形式dxfで出力し、切削CAMソフトMODELA PLAYER4に読み込みます。

使うミル

今回使用するのはユニオンツールのC-CHM 2001-003(定価11000-)です。MDX15/20に当初添付される6mm工具径で使用出来るものです。恐縮ですが私販売もしており、実売価格は割引ですが、それでもこの価格帯のミルは折ったらショックです。

切削です。今回最も重要な事はMODELA PLAYER4で0.1mmという微細なミルの切削設定をちゃんとやるという事です。通常1〜6mm幅のツールを使用する場合はMODELA PLAYER4内で予め切削材に合わせた設定が出来ており、それを選ぶだけで問題はほぼ在りませんが、今回の様な特殊な刃の切削設定は自分で行なう必要が在ります。設定する項目は

1.XY速度/平面上で刃が移動する早さmm/sec です。

2.Z速度/高さ方向つまり刃が降りる早さmm/sec です。

3.Z切り込み量/1回の切削でどの位の高さを切削するかの設定mmです。

4.パス間隔/平面上の切削する間隔mmです。

5.仕上げ代/荒削り後、仕上げ時に残す仕上げ分の量mmです。

 

 


ここで目安とする為にメーカー設定された1mm幅のミル(つまり今回使用する刃の10倍の幅ですが)を見てみます。材料をモデリングワックスとした時のMDX15/20における1mmミルの設定値は

荒削り 1.XY速度/12mm/sec   2.Z速度/1mm/sec 3.Z切り込み量/0.5mm 4.パス間隔/0.5mm 5.仕上げ代/0.1mm

仕上げ 1.XY速度/ 7mm/sec   2.Z速度/5mm/sec 3.Z切り込み量/0.1mm 4.パス間隔/0.1mm 

となっています。MODELA PLAYER4にはオプションメニューの切削条件の設定でツール、条件を設定保存する事が出来ます。

ツール名を0.1Squareとして上記の項目に設定します。

僕が設定した値は

荒削り 

1.XY速度/2mm/sec   

2.Z速度/0.2mm/sec 

3.Z切り込み量/0.05mm 

4.パス間隔/0.06mm 5.仕上げ代/0.05mm

仕上げ 

1.XY速度/ 1.5mm/sec  

2.Z速度/0.5mm/sec 

3.Z切り込み量/0.1mm 

4.パス間隔/0.03mm 

としました。凄く遅い?そんな事は在りません。刃の径は1mmの1/10なんですから


切削材はワックス

切削材は悩みましたがモデリングワックスを使用します。プラ版も考えましたが、プラ版での微細ミルの切削では

切削時の熱でミルに付着した削り塵が原因でストレスがかかりミルを折るリスクが高くなります。1mm径以上ならば

心配はそれ程在りませんが、0.1となると、切削中は常に監視していないと難しいと思います。通常細かい切削を行う場合、

面だし、荒削りは在る程度径の大きい刃を使用して工具を交換しながら最後の仕上げで細かい刃を使用しますが、

今回の大きさは高さ7mm程度の人間です。ツール交換時の誤差や刃を折るリスクを考えてあえて工具チェンジは行いません。

切削設定が済んだらバーチャルモデラで検証します。大体の切削時間が分かるのが便利です。荒削り、仕上げで約3時間です。

細かいミルの場合原点合わせが大変です。今回の様な細いミルだと先がよく見えません。MDX15/20の場合Z原点は手動で

マシンのダウンボタンを押して位置を下げます。1回押すごとに0.025mm下がるのですが、僕の場合、まず右脇に在る前面カバーの

止めを兼ねている安全スイッチに紙を挟んで、カバーが取れても切削状態になる様にしてから、スピンドルを在る程度下げた時点で

工具を止めているスピンドルのイモネジを緩め、切削材面に着地させて止める様にしています。

切削は無事に終了しました。1/144ですから・・小さくてよく分かりませんが、中々良いです。シリコンで反転、レジンで製作予定です。

その他の方法論

今回は0.1mmという極細ミルの説明を兼ねましたが、この様な小さな人間の場合、元のPICZAデータの時点でスムージング機能を使って表面をスムーズにしてからdxf又はSTLで出力し、使用ミルは直径0.3〜0.4mm程度のボールエンドミルを使用しても良いと思います。当然細かさは無くなりますが帰ってスケール感としては良い結果が出ると思います。

ついに来た!サウンドコントローラー!

ウフフフフ・・ついに来たのだ。鉄ちゃんでは無い男の鉄道の世界構築は着々と進んでおります。

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